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「――――シロウ。……シロウは私とこうしているのが嫌なのですか」

 と、セイバーに聞かれたのが昨日の話で、その問いに俺がどう答えたかは今の俺の状態を見てもらえれば一目瞭然という話。 

 おやつの時間――ちなみに今日はタイヤキだった――が終わり、腹が適度に膨れたところで日課である道場での鍛錬。二時間ほど打ち合って、というか一方的に打ちのめされて、毎度よろしく痣や擦り傷だらけの体を無理やり風呂にぶち込む。汗を流したところで、こちらも毎度よろしく二時間鍛錬したのに汗ひとつかいていないセイバーに手当てをしてもらう。
 小さいけれど柔らかくて、けれど節々はしっかりしており、固く、まさしく戦士の手。というセイバーの手が肌に触れるたびに何とも言えない空気に包まれるソレが終わったのが六時前。
 本来ならとっくに夕食の準備を始めていなければならない時間なのだが、今日のメニューは昨日から仕込んでおいたカレーということもあり、夕食前にサラダをつくってカレーを温めるだけで良い。なので、今日は藤ねえと桜も遠坂も遅くなるということだし、二人でお茶でも飲もうか、ということになった。

 ……なった、のだけれど。
 それがどうして、こんなコト――というとアンマリというか、俺としても本心ではないのだけれど――になったのか。
 
 おやつの時は、至福の表情でタイヤキをこくこくはむはむと頬張っていたセイバー。
 鍛錬の時は、戦士の眼差しで容赦なく俺をいなし、打ち、地面に叩き付けたセイバー。
 手当ての時は、真摯で丁寧な手つきで俺の体に湿布を貼り、消毒し、労ってくれたセイバー。
 
 そのセイバーが、今は――――

「――すぅ、――ん、シロゥ……」

 毎度よろしくのアレを一段どころか二十段くらい飛び越え、足を投げ出して座っている俺。その足の上に正対。腰と腰を密着させて座り、俺の肩に猫の手に丸めた手を置いて、首もとに顔を寄せ、それはもう幸せそうな寝息をたてて……思わず蕩けそうになる声音で寝言を呟きながらやすやとお眠りになっていらっしゃるのです――――




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